仮想通貨の本質と将来性について【考察】

暗号資産

こんにちは、シンです。

今回は仮想通貨の本質とその将来性について考察した内容について書きました。

✅この記事でわかること。

私の考える、

  • 仮想通貨の本質
  • 仮想通貨の将来性

私は2021年から仮想通貨投資をしており、毎日仮想通貨の情報と知識を学んできました。1年以上、仮想通貨に触れてみてわかったことは「とても面白いし、お金を増やせるチャンスがある」ということでした。

でも、仮想通貨の世界は成長速度が速く、数週間前の情報が古くなっていることが珍しくありません。

なので、本記事では仮想通貨の本質を説明することで、基礎知識の土台を作る目的に書きました。

この土台さえしっかりしていれば、あとは自分の必要な情報を上乗せしていくことで、今後どんなものが登場しても対応できるようになると思います。

それでは解説していきます。

電子の世界の金本位制

まず仮想通貨を説明する上で、起源であるビットコインがどのような仕掛けかのか、その大筋を理解しておく必要がありますので、そこから説明します。

それではビットコインとはなんなのか?

それは結論「デジタルゴールド」です。

つまりビットコインとは電子的な世界に金=ゴールドを作りあげようという試みであると言えます。

というのも、仮想通貨が持つ特性が昔の金本位制がと極めて似ている性質だからです。

なので、その本質や弱点を考察するには、最先端の情報を知るよりも、過去の金本位制について理解しておいた方が将来を予測しやすいということです。

金本位制の性質

金本位制とは簡単に説明すると、「金(ゴールド)をお金の価値の基準としている制度」のことです。

つまり、政府の銀行が発行した貨幣と同額の金を保管しておいて、いつでも金と貨幣を交換できる制度になります。

一般的に貨幣というのは、「短期的にはその量を絶対に増やせないけれども、非常にゆっくりとであれば状況次第で増減させられる」という矛盾した要求を課されています。

そのため、今までに登場した通貨はそのどちらかの面で弱点を持っており、金本位制とは後者の「絶対に量を増やせない」という要求を完全に果たせるように設計されたものです。

つまり、仮想通貨の基本思想が、電子的な世界に金(ゴールド)を作るというものであるとすれば、おそらくそれと同じ特性や弱点を引き継ぐ形になると想像ができます。

どうやって電子の世界に「増えない量」を作るのか?

さて上記で、金(ゴールド)の特性は「勝手に増やしたりすることが絶対にできないこと」と説明しました。

でも、電子の世界は物理的な自然障壁がないので、非常に簡単にコピーすることができるので、そういったものを作ることはとても難しいです。

それでは、そのような「勝手に増やすことが絶対にできない量」を電子の世界に作り上げるためにはどうすればよいのでしょうか?

それは結論、「誰がいくらそれを支払い」「それを誰が受け取ったか」という情報がコンピューター・ネットワークの台帳なるものに必ず記されていて、常にその両者がプラスマイナスが等しくなるように記載されていればいいのです。

そしてその上で、

  • その台帳を誰もが見ることができて、
  • その記録を誰も改ざんすることができないようになっている、

という2つの条件が満たされていれば、まさに金(ゴールド)と同じものを電子の世界に作り上げて、貨幣のように誰もが利用できるようにすることが可能となるわけです。

この両立させるのが困難である条件を可能にしたのが、ブロックチェーンの技術になります。

ブロックチェーンの「超大型機」と「中・少型機」

私は将来、ブロックチェーンの技術全体が過去に航空機開発などで発生した問題をたどる可能性があると考えています。

どういうことか説明していきます。

まず航空機開発において、初めは今まで見たこともなかったような超大型機の構想が作られて人々の夢を掻き立てていきます。そしてそれが、現実となり超大型機が本当に空を飛ぶようになります。

ところが実際に運用を始めると、このような超大型機はコストや燃費などの使い勝手が悪いことに気づきます。すると、もっとコンパクトに設計された、中型機や小型機が誕生します。

そうして主力の地位は中型機や小型機が占めるようになって、超大型機は特殊な用途に一部が残されるだけになり、結局、最終的に空港はそれらの中・小型機で埋め尽くされるようになるというストーリーです。

どうでしょう?似たようなことが起こりそうな気がしませんか?

これを仮想通貨に当てはめると、「ビットコインなどの仮想通貨を国際的な通貨として作り上げて、それを将来ドルなどにとってかわる国際的な主力通貨にしよう」という壮大な構想が、超大型機に相当する話になります。

一方で、ブロックチェーンに関しては、ビットコイン以外にも、もっと小規模な場所で使えるような色々な応用が考えられています。それを俯瞰的に見ると、超大型機のために必要だったいくつかの高度な技術を最初から取り除き、ひと回り小さな技術で成り立っている場合があって、これが先ほどの話の中・小型機に相当します。

つまり、将来の一つの予測として、超大型機としての仮想通貨やビットコインは、必ずしも当初語られていたようなドルにとってかわる画期的な新しい主力通貨にはなれず、局所的に使われるだけのものになってしまう可能性があるということです。

その一方で、低コストの中・小型機として作られた簡略版のブロックチェーンは、取り回しの良いため色々な場所で広く使われていき、むしろ主力がこちらになっていく可能性が大きいんです。

中・小型機タイプのブロックチェーン

それでは、「中・小型機タイプ」のブロックチェーンとは、具体的にどんなものなのか?

それは国際通貨などの大きな場所で使うのではなくて、もっと小規模な場所、例えば小さな町の商店街の中だけで使える地域クーポンや、いくつかの企業・店舗が共同で運営する共通ポイントサービスなどで使うためのものです。

あるいはもっと小規模な学生サークルのような組織で、次々と人が卒業で替わっていく際に、その組織の経理や、あるいは何か値打ち物の管理や取引を代々引き継ぎながら行っていく、みたいな感じで考えてもいいと思います。

これらの特徴として、それはこの種の地域クーポンやポイントなどの台帳は、その管理が必ずしも中央の1ヶ所で行われておらず、統制の緩い組織の中でいくつもの台帳が分散して置かれ、それらの間だけで保管・運営がされていることです。

つまり、こうした中小型機タイプのブロックチェーンは、運営コストがかからず改ざんの心配もないため、地域を限定した場所では使わない理由を探さないといけないほど画期的なものだと考えられます。

なので、将来多くの場所で、思いもよらない使われ方で広く普及していくことが予測されます。

超大型機タイプのブロックチェーン

「超大型機タイプ」つまりビットコインなど仮想通貨の世界で用いられるブロックチェーンは、「金(ゴールド)を誰が世界中のどこへ持って行っても、またそれが誰の手に渡っても、常に問題なくお金として使える」というのと同じで、世界中のどこでも、不特定多数の誰でもが使えるものを目指しています。

そのため、上記で説明した中小型機タイプのようにある程度の責任を持った者の間で交代の当番制でブロックチェーンをつなげていく作業を行うというのはダメで、それが完全に不特定多数の人間の間で行えるようなっていなければなりません。

このようなシステムを築くためには膨大なコストが必要になります。細かい説明は省きますが、これがビットコインの「POW(プルーフ・オブ・ワーク)」というシステムになります。

ビットコインと金本位制

 

このように中小型タイプのブロックチェーンと超大型機タイプのブロックチェーンを比べると、維持するためのコストに大きな差があることは否めません。

果たしてビットコインというものがそれだけのコストをかけることに見合うだけの存在価値を持っているのか?と聞かれるとハッキリ「ある」言えない自分がいることも事実です。

ビットコインの意義は、記事の冒頭でも書いたように「電子の世界に『金』を作る」ことです。

ビットコインが世界の通貨の主役になったすれば、それは電子的な世界の中に生まれる一種の新しい金本位制度の世界なんです。

つまりそれは、金本位制度の強みも弱みも同時に引き受けてしまうことになり、金本制度の限界がビットコインの限界であるということなんです。

金本位制と同じ壁

そもそもビットコインが誕生した理由として「政府の発行する通貨などは将来的に信用できない」という思想からできたものです。

もちろんそれらの主張には「政府によって通貨の発行量を増減させられるため、すべては政府によってコントロールされている。それは嫌だ。」ということが見受けられるし一理あると思います。

ただその一方で金本位制度の弱点を振り返ると、とにかくそれが硬直的で増減させられないことが、国の経済成長のために致命的な泣き所となっていたことも事実です。

つまり、国を経済成長させるためには、流通通貨が必要に応じて適切に増えることが必要であって、金本位制度にはそれができなかったという理由で無くなってしまったということなんです。

さらに1970年代頃に、たとえ国の通貨政策がどれほどいい加減で信頼性が不足していようとも、結局は現実に金本位制度に本格的に復帰した国はいませんでした。

結局、「必要に応じて適切に量を増やしたり減らしたりできない」という泣き所がそれだけ大きくて、政府の発行する通貨がそれを担う以外どうしようもなったということです。

ビットコインの歴史的存在意義

 

上記のように仮説(予測)を立てると、ビットコインのタイプの仮想通貨がドルなどにとってかわる形で世界のメインの通貨になるというのは、かなり懐疑的に考えられますよね。

それでは、ビットコインは完全に無くなってしまうのでしょうか?

結論、「完全に無くなってしまうこともない」と考えています。

なぜかというと、ここでも再び過去の金(ゴールド)のことを思い出してもらうと、たとえ金本位制度そのものがなくなっても、経済世界のどこかでは金(ゴールド)は必要とされており、いつの時代でも「どっこい生きている」からなんです。

他の仮想通貨について

また仮想通貨といえば、各取引所などで発行している固有トークンや法定通貨に紐付けされたステーブルコインなどがありますが、これはビットコインとは全く別種にものと考えるべきです。

これらの通貨は、中・小型機タイプのものであり、ビットコインと比べて使い勝手が良く色々な場面で利用されていく可能性が高いと思います。

そこで、この種の仮想通貨が最終的にドルや円などにとってかわる存在になるかのか?というと、これに関してもビットコインと同じような限界が生じてくると考えられます。

つまりビットコインの場合「無闇に増やせない」という性質ゆえに、金本位制とよく似た限界が存在していたが、この場合にもどこかでそれに起因する限界が発生するため、完全にとってかわることはできません。

私の主観を述べさせてもらえれば、この種のタイプの仮想通貨は、「面倒なことは親であるドルや円に押し付けて、難しいことは政府の通貨当局に全部やってもらい、自分はそこに寄生する形でおいしいところだけ持っていく」という虫の良いスタンではないのかと感じています。

まとめ:これからの仮想通貨の構図

今回の記事では、仮想通貨の本質と将来性について考察してきました。

記事の前半では、

  • ビットコインは電子の世界に金(ゴールド)を作ることを目的とした通貨で、
  • そのため金(ゴールド)の強みと弱点の特徴を有している

ことを説明しました。

内容の後半では、

仮想通貨とブロックチェーンを下記の2種類に分けて、

  • 「超大型機タイプ=世界中の不特定多数の人々に担われるもの」…ビットコイン
  • 「中・小型機タイプ=限定された運営母体に担われるもの」…取引所トークン、ステーブルコインなど

その仕組みと特徴を解説しました。

最後に私の未来予測を書かせていただきます。

私は将来、使い勝手の良い中・小型機タイプの仮想通貨が発展して、コスト的にも使い勝手の悪い超大型機タイプのビットコインが縮退していくと考えています。

ここまで解説しておいて無責任ですが、投資は自己責任ですので、あくまでも参考程度に捉えてください。

本記事の内容は以上になります。今回は、自分勝手な主観的考察と未来予測を書かせていただきました。この記事が何かの参考になれば幸いです。

それでは失礼します。

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